Location: Home > 挑戦!化学グランプリ! > 1次(筆記) > ブレンステッドさん と ルイスさん ['08-1-1c] |
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Pb2+ |
+ |
CrO42- |
―→ |
PbCrO4 (黄色沈殿) |
(酸) |
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(塩基) |
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H2SO4 |
+ |
CH3COO- |
―→ |
HSO4- |
+ |
CH3COOH |
(酸) |
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(塩基) |
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H2SO4 |
+ |
CH3COOH |
―→ |
HSO4- |
+ |
CH3COOH2+ |
(酸) |
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(塩基) |
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もちろん、↑の反応式は、実際には平衡反応です。
あんまり見かけない式ですが、要するに、
水溶液中ならば、
I2 |
+ |
I - |
―→ |
I3- (褐 色) |
(酸) |
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(塩基) |
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(4) 『二酸化炭素を水に吹き込む』
これはおなじみの反応。文句なしに、下の反応式はかけるでしょう。
CO2 |
+ |
H2O |
―→ |
H+ |
+ |
HCO3- |
(酸) |
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(塩基) |
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CO2 |
+ |
H2O |
―→ |
2H+ |
+ |
CO32- |
(酸) |
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(塩基) |
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炭酸イオンはめちゃ不安定ですからね。
というか、H+ の欄に 2 を書き加えてるし(爆)!
さて、難しいのは(定義)ですね。
一見、H+ が反応式中にあるので、ブレンステッド! と答えたくもなりますが、よく考えてみてください。
ブレンステッド酸とは、H+ を相手に与えることのできる物質、のことでしたね。
でも、CO2 は相手にH+ を与えるどころか、H
さえ持ってませんよ!
そう、よくよく見ると、H+ のやりとりはしていないのです!!
ということで、ルイス!となるわけです
が、
詳しく電子の移動図で説明すると、
二酸化炭素の求電子的な(僅かに正に帯電した部分である)炭素に、
水の求核的な(僅かに負に帯電した部分である)酸
素がアターーック(求核攻撃)して、
オレンジ矢印のように電子対が動いて、矢印の右側のようになるわけですね。
訳が分からない人は、ココ(去年の有機の問題)を
参照。
H2O |
+ |
CaC2 |
―→ |
CaO |
+ |
C2H2 |
(酸) |
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(塩基) |
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2H2O |
+ |
CaC2 |
―→ |
Ca(OH)2 |
+ |
C2H2 |
(酸) |
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(塩基) |
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以上のように、問9の問題は、
答えを知っていると、考える間もなく、瞬時に求まってしまう問題
であり、結局は履修未履修の差を出してしまう問題であった。
とはいえ、学校で習う「おなじみの反応」が、
ルイスの定義による酸・塩基の考え方を用いることによって説明できる
という「驚き」が、この問題にはある。
ところが、私立の学校の中には、酸・塩基の単元を扱う際、ルイスの定義にまで踏み込んで教える学校もあり、
二次進出者の多くが私立出身である現状を踏まえると、あまり真新しさはなかったかもしれない。
酸・塩基に関するルイスの定義(ルイス酸、ルイス塩基)は、有機化学でよく目にする。
というか、去年の有機の問題に、「ルイス」の名前こそ出ないものの、しっかり出題され
てたような…?
過去問はやるべきですね〜〜。
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