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iii )の反応を見ていきましょう。
iii )
化合物【C】から生成したエノールと
化合物【E】が反応して炭素−炭素結合をつくり,化合物【F】となる。
なお,この反応では生成物からのプロトン脱離が起こっている。
【C】から生成したエノールをまず考えましょう。
続いて、このエノールと【E】が反応して、炭素-炭素結合をつくり、【F】となる、
という反応を考えるわけですが、
炭素-炭素結合と聞くと、何か思い出しますね。
そう、アルドール反応です。
この反応と同じように考えていくと…、
まずは求核性をもつ部分と、求電子性をもつ部分を探し出します。
エノールは求核性、正電荷をもった窒素の隣の炭素が求電子性をもっているので、
以下の解答の図のようになります。
続いて、iv )の反応を見ていきましょう。
iv )
化合物【F】中の水酸基にプロトンが付加した後,
水として脱離し,
それと同時に環内に二重結合が生成し,化合物【G】となる。
化合物【G】は化合物【E】と共通の骨格を含む。
水酸基……。古臭い言い方ですね…。
水酸基というのは、ヒドロキシ基のことです。
昔の本なんかを見ると、たいてい-OH
のことは水酸基と書かれています。
ぜひこのような言い方は改めていただきたいものですが…。
それはさておき、ヒドロキシ基にプロトン化が起こり、水として脱離する、というのはまさに水の脱離の定番ですね!
それと同時に化合物【E】と共通の骨格
が出来るのですから、
下の解答の図のようになりますね。
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