「鉛」は元素記号Pbで表される金属元素です。
鉛の単体の色は「青みがかった灰色」とか「青みを帯びた灰色」と表現されます。
はるか昔、日本では鉛のことを「あおがね」と呼んでいたようです。
鉛は青っぽい…。なかなかイメージができないのですが…。
それはさておき、鉛のトリビアをどうぞ!
「ベートーヴェンは、鉛中毒で耳が聴こえなくなった?」
ドイツの作曲家ベートーヴェンは、その晩年にはほとんど耳が聴こえなくなってしまった。
その原因として、近年の研究では鉛中毒が有力説とされている。
それは、ワインを愛飲していたベートーヴェンの毛髪から、通常の100倍近い大量の鉛が検出されたからである。
当時のヨーロッパにおけるワインの醸造過程の中では、
甘味料として、酢酸鉛(II)Pb(CH3COO)2を含む鉛化合物類が加えられていた。
現在、鉛中毒は、ひとつに難聴をも引き起こすとされている。
現在では、その毒性がよく知られているため、飲用に用いられることはない。
しかし、酢酸鉛(II)水溶液をろ紙に浸みこませ、乾燥させた紙である鉛糖紙は、現在でも硫化物イオン(S2-)の検出に用いられる。
鉛糖紙は字の如く、舐めると甘いそうであるが、前述の通り、毒性が非常に高いので、決して舐めてはいけない。
<知られざる元素トリビア>
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